2017年8月21日
「保険」と同じ仕組みを持っているものに、「共済」というものがあります。「保険」と「共済」、いったいその違いはなんでしょうか。
ここでは、「保険」と混同してしまいがちな「共済」について、「保険」との違いを交えながら紹介します。
共済とは
共済の簡単な概要をご紹介しましょう。
共済とは、特定の地域や団体の「組合員」が加入できる、保障システムのことです。保険を運営するのが保険会社であるのに対し、共済は協同組合などの「共済団体」が運営します。組合員がお金を出し合い、病気や死亡などのような万が一の事態に襲われた人を支えるものです。
保険と似ていますが、細部で微妙に異なります。以下に共済と保険の違いについてまとめた表を載せておきます。
【共済と保険の違い】
共済の種類
共済には、いくつかの種類が存在します。
【生命共済】
生命保険のように、加入者が病気になった、死亡したときなどに備えて掛金を支払うタイプの共済です。
【火災共済】
火災保険のように、建物や家財などが損害を受けた際に備えて保障を用意しておくタイプの共済が、火災共済です。
【自動車共済】
自動車事故などを起こした際に、被害を与えてしまった相手への賠償について保障するタイプの共済です。
【傷害共済】
事故やケガなどに対する保障をするタイプの共済です。また、事故による死亡に対しても保障できます。
【年金共済】
老後の生活資金を積み立てるタイプの共済が年金共済です。一定の年齢に達すると、積み立ててきた掛金を年金形式で受け取ることができるようになります。
共済のメリット・デメリット
共済に加入することで得られるメリットや、知っておくべきデメリットを紹介します。
【共済のメリット】
・掛け金のわりに保障内容が充実している
少ない掛金であるにもかかわらず、民間の保険とさほど変わらない保障を得ることができます。また、掛金が年齢によって変化しないのもメリットです。
・割戻金が受け取れる
共済が非営利運営であるからこそのメリットです。民間の保険では配当金などがもらえないことが多いですが、共催であれば、掛金を運用して余剰があれば、割戻金としと還元されます。
【共済のデメリット】
・共済金が少ない
掛金が少ない分、受け取れる共済金が少額になるというデメリットがあります。
・高齢になると保障内容が薄くなる
掛金は変わりませんが、保障内容は年齢が上がるにつれて薄くなっていくという傾向があります。
以上が共済の簡単な概要になります。似ているようで、保険とは少し違います。保険と共済、どちらに加入するかはケースバイケースです。どちらに加入するかは、しっかりご自身の状況を鑑みたうえで決定するようにしてください。