2017年10月12日
自動車を購入したら入ることになる自動車保険。
一言で自動車保険と言っても、法律上では必ず加入しなければならない「自賠責保険」と、任意で加入する「任意加入保険」の2種類があります。
2つの自動車保険はどのように違うのでしょうか。
ここでは自動車保険とはどのようなものか、それぞれご紹介します。
自賠責保険とは
自賠責保険は「強制保険」とも呼ばれる保険です。
四輪の自動車だけではなく、バイクや原動機付自転車などを運転する際も、加入しなければいけません。
自賠責保険の特徴は以下のとおりです。
補償の目的:被害者の救済(対人賠償)
保険金支払いの限度額:
●死亡 3000万円
●後遺障害 4000万円まで
●傷害 120万円まで
家族に対する補償:他人と判断された場合は補償の対象外に
示談交渉のサービス:なし
過失相殺:被害者にも重大な過失があった場合は減額される
自賠責保険は加入することが法律で決められています。
加入しなければ厳しい処罰を受けることになりますので自動車を購入した際は必ず加入してください。
任意加入保険
その名のとおり、加入するかしないかと自由に決められる保険です。
しかし自賠責保険だけでは被害者への賠償金がカバーしきれないケースが多いため、任意加入保険に加入することは実質一般的になっています。
任意加入保険は保険商品によって内容が異なります。
任意加入保険は自賠責保険と同じように対人賠償保険(人に被害を与えた場合の賠償の補償をおこなう保険)のものもあれば、対物賠償保険(モノを壊してしまったときの賠償の補償をおこなう保険)のものも。
対物賠償保険とは相手の車や、家屋や店舗の一部を事故によって直接壊してしまった(直接被害)際の補償をおこなう保険です。
また店舗を壊してしまった際は、店が壊れために営業できなくなることで発生した営業上の損害(間接被害)なども補償の対象になります。
自賠責保険では対物の賠償額は補償されません。
間接被害は場合によっては賠償額がかなり膨れ上がる可能性があります。
任意とは言え、任意加入保険にも必ず入っておいたほうがいいと言えるでしょう。
任意加入の自動車保険を選ぶ際のポイント
自賠責保険ではカバーできない賠償の補償をすることができる任意加入の自動車保険。
わざわざ余計にお金を支払って加入するのですから、しっかりポイントを押さえて転ばぬ先の杖にしたいものです。
●対人賠償を無制限にしよう
対人賠償であれば自賠責保険から補償されますが、自賠責保険は前述のとおり補償額に上限があります。
死亡事故の賠償額は場合によって数億円になることもありますから、自賠責保険では賄いきれません。
任意加入保険に加入する場合は、死亡事故を起こしてしまったときのことを考えて、上限金額を無制限にしておくようにしましょう。
●対物賠償も無制限に
対物賠償についても無制限にしておくことをおすすめします。
●対物超過修理費用を「あり」に
相手の自動車の修理費用が時価額よりも高くなった際(相手の自動車の型式が古い、または高級車などであった場合)の補償です。
対物賠償を無制限にしておいても時価額超過分は補償されません。
対物超過修理費用はしっかり付帯させておきましょう。
以上が自動車保険の2つの種類それぞれの簡単な説明と、任意加入保険に加入する際のポイントです。
任意加入保険の加入のポイントには、ほかに弁護士費用特約をつける、人身損害(仕事を休んだ場合の補償)をセットにするなどがあります。
まさかのときのことを考えて任意加入の自動車保険にも加入しておくようにしましょう。