2017年11月30日
保険のひとつに「変額保険」というものがあります。名前を聞いたことがある方は多いと思いますが、それがどのような保険なのか、具体的なことを知らないという方は多いのではないでしょうか。
ここでは運用次第で保険金が変わる、変額保険の特徴や、メリット・デメリットについて簡単にご紹介します。
変額保険の特徴
はじめに変額保険がどのようなものか、その概要をご紹介しましょう。
変額保険とは生命保険の一種で、外国為替、投資信託など、資産の運用実績次第で支払われる保険金や解約返戻金の額が変化するタイプの保険のことです。
うまく運用すれば受け取れる保険金額が増加します。ただし、受け取り保険金額は「基本保険金+変動保険金」という構成になっており、最低限の基本保険金は保障されています。そのため、運用に失敗したからと言って保険金がまったく支払われない、ということはありません。
変額保険には有期型と終身型があります。
有期型は保障期間があり、満期を向けることで運用状況の良し悪しにかかわらず満期金が支払われます。
満期金には最低保証がありません。運用次第ではもらえる額が減ってしまうこともあるので注意しましょう。
一方、保障が一生涯続くのが終身型になります。
いずれのタイプであっても解約返戻金に最低限の保障がありません。そのため運用次第では金額が減ってしまいますので注意してください。
変額保険のメリット・デメリット
変額保険のメリットや、注意しておきたいデメリットを紹介しましょう。
【メリット】
・ 最低限の保障がある
上述した通り、変額保険の死亡保障には最低保障があります。
・ 税制面における優遇
変額保険には税制面における優遇措置があります。
5年以上の払い込み期間などの条件をクリアすることで生命保険料の控除や、相続の際の生命保険の非課税枠などが適用されます。
【デメリット】
・ 元本割れのリスクがある
上でも触れていますが、変額保険は運用次第で受け取れる保険金額や解約返戻金額が変わります。
最低保障があるのは死亡保障、高度障害補償のみです。
解約返戻金や有期型の満期金などには最低保障がありません。
元本割れの恐れがありますのでしっかり景気や経済の動向をチェックしておきましょう。
・ 直接の投資に比べて投資性が弱い
変額保険は、あくまで保険です。
「投資する」とは言っても、保険に投資機能がついただけですので、投資信託など、直接の投資と比べると当然投資性は劣ります。
保険を主目的にして、投資はおまけ、というふうに考えておくといいでしょう。
変額保険は景気状況や運用のやり方次第で受け取れる保険金や解約返戻金が変わります。
最低限の保険金が保障されているとは言え、少なからずリスクがあるものです。
変額保険について興味があるという方は、まず専門家に相談し、タイミングや種類をしっかり検討するようにしてくださいね。