2018年5月18日
2014年に5%から8%に引き上げられた消費税。現在の予定では、2019年10月に10%まで引き上げられることになっています。
消費税が上がることで「毎月支払っている保険料も上がるのかな?」と疑問に思っている方もいると思います。消費税が上がると月々支払う保険料も上がってしまうのでしょうか。
ここでは、消費増税に伴って保険料が上がるのかといった、保険と消費税の関係についてご紹介します。
保険料は上がらない
結論から言うと、消費増税に伴って月々支払う保険料が上がることはありません。
消費税はすべての取引において適用されるわけではないのです。税法上、消費税には非課税取引という枠組みが存在し「生命保険料」「損害保険料」といった保険料は、非課税取引になっています。つまり、保険料にはもともと消費税がかけられていないということになります。
したがって、非課税取引に分類される生命保険などの保険料が、消費増税に伴って増額することはないのです。
代理店に支払う手数料も非課税
保険の手配を代理店に依頼すると、保険料の内訳に「代理店手数料」というものが含まれることがあります。代理店手数料は消費税がかかる取引に含まれますが、保険料の内訳に入ることで、代理店手数料と保険料の区別がなくなり、非課税になります。
そのため、代理店手数料を支払っている方でも、消費増税によって月々の支払額に変動が出ることはありません。
受け取る保険金も課税されない
保険会社から受け取る保険金。この保険金も課税対象外です。
保険金に関しては「事業の対価として受け取るもの」ではないため、枠組みとしては「非課税」ではなく「不課税」というものになります。
「非課税」は「事業の対価として受け取るものに対して消費税を課税しない」というもので、「不課税」は「もともと消費税の対象になっていない」というものです。
いずれにしても、「消費税がかからない」という点では同じで、保険金は不課税。また、給付金や、保険契約を解約したときに払い戻される解約返戻金についても消費税の課税対象外になっています。
自動車保険はなぜ値上げされた?
保険料は非課税取引になりますので、消費増税に伴って増額することはありません。しかし、2014年の増税の際には、多くの自動車保険の保険料が値上げされました。当然、自動車保険の保険料も非課税です。では、どうして自動車保険の保険料は値上がりしたのでしょうか。
その理由は、自動車保険の特性にあります。自動車保険の場合、保険金として自動車の修理代を支払ったり、事故によりケガをした被害者の交通費を支払ったりしますが、それらの費用が課税対象になっているのです。
それらの費用にかかる消費税が増えた分だけ、自動車保険の保険料も値上がりしたということになります。
消費税が上がることは私たちの生活に大きく影響します。日々の出費も若干増えることになりますので、しっかり対応策を練っておく必要がありますが、少なくとも月々支払う保険料が増額することはありませんので、ご安心ください。