2018年7月5日
女性の体には男性にはない器官があります。そのような、女性にしかない器官などに発症する病気が、いわゆる「女性特有の病気」です。
女性特有の病気にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、女性しかかからない女性特有の病気にはどのようなものがあるのか、代表的なものを紹介します。
乳がん
乳がんは、乳房にできる腫瘍で、エストロゲン(女性ホルモン)依存性の病気です。
エストロゲンは妊娠や出産経験が少なく、初潮の年齢が早い、月経の数が多ければ多いほど分泌されやすいと言われています。
胸や脇の下にしこりができたり、痛みを感じたり、皮膚にひきつれができたり、へこみができたりするのが特徴です。
乳頭から血液の混じった分泌液が出てくることもあります。
乳がんが発症しやすいピークの年齢は40~50代と言われており、「肥満である」「家族に乳がんの人がいた・いる」「エストロゲンが多い」などの人は乳がんになりやすいとされていますので、注意してください。
卵巣嚢腫
卵巣嚢腫とは、卵巣に液体や脂肪がたまる病気です。卵巣嚢腫は腫瘍ですが、悪性になると卵巣がんになりますので、注意しましょう(卵巣嚢腫は良性腫瘍)。
10代の若い人から40代の方まで、幅広い世代に見られる病気で、初期には痛みなどはないですが、肥大すると腹痛、頻尿、便秘などの症状があらわれます。
卵巣嚢腫が発症する原因は明確にはされていませんが、ストレスや交感神経の緊張が原因のひとつであるとされていますので、適度な運動をしたり、趣味を楽しんだりして日ごろからストレスをためないよう心がけましょう。
子宮頸がん
子宮の入り口である子宮頚部にできるがんを、子宮頸がんといいます。
初期の段階では自覚症状がほとんどありません。がんが進行すると、不正出血、痛みなどの症状があらわれはじめます。
放置してさらに進行すると、子宮を摘出しなくてはいけなくなりますので要注意です。
ヒトパピローマウイルスが発症原因とされており、このウイルスは性行為で感染するため、性体験がある方なら、だれでも発症する可能性があります。
月経とは関係なく出血したり、下腹部に違和感があったりするのであれば、症状の大小にかかわらず病院で見てもらうようにしてください。
女性特有の病気一覧
代表的な女性特有の病気を紹介しましたが、ほかにも女性特有の病気はあります。
その他、一般的なものを表にまとめておきましたので参考にしてください。
※この表に載っているのも女性特有の病気の一部です。
病名 | 症状 |
子宮内膜症 | 子宮内膜が卵巣や腹膜などに入り込んでしまい、月経期に剥離され出血しても、 体の外に出られず、激しい痛みが起こる。 |
子宮筋腫 | 子宮にできる腫瘍で、不妊や流産などの原因になる。 |
子宮体がん | 子宮体部にできるがんで、生理ではないのに出血したり、 おりものや腹痛が起こったりする。 |
関節リウマチ | 関節に激しい腫れや痛みが起こる。男性も発症するものの、 女性のほうがかかりやすい。 |
女性特有の病気は、場合によっては手術をしたり、長期入院をしなくてはならなかったりします。
定期検診をしっかり行い、初期段階で病気が見つかるようにしてください。
また女性特有の病気に特化した保険に入るなどして備えておくようにしましょう。