2018年8月18日
保険に加入したり、加入検討をしたりしていると、「満期」「満了」という言葉を見かけることがあると思います。
満期も満了も字面が似ていて、保険に詳しくなければ、どちらも同じような意味だろうと思ってしまいがちです。
しかし、保険における満期と満了はまったく異なった意味合いを持つ言葉。
誤解したままでいると、思わぬトラブルにつながる恐れがありますので注意しましょう。
ここでは、よく似た言葉である満期と満了の意味の違い、また、同じように似たような言葉である解約返戻金と満期保険金の違いをご紹介します。
満期と満了の違い
まずは満期と満了の違いについて見ていきましょう。
【満期】
満期というのは、保険の契約が終わるタイミングのことです。一定期間を保証する保険に設定されるもので、終身保険のような一生涯続く保険には満期がありません。
「60歳まで」「契約から10年間」など、契約で保障期間を定め、その期間が終わるタイミングが満期となります(前者であれば60歳になったとき、後者であれば契約から10年経過時)。
満期を迎えた場合、保険会社との契約そのものが終わるということになりますので、満期後、死亡や病気によって保険金を受け取ったり、給付金を受給したりすることはできなくなります。
【満了】
保険における満了とは、保険料の支払いが終わるタイミングのことをいいます。
満了のタイミングは加入する保険により異なり、定期保険であれば満期と同じ、終身保険であれば契約時に任意で設定することが可能です。
満了は、あくまで保険料の支払いが終わっただけで、保険契約は継続しています。
終身保険であれば、満了後保険料を支払う必要がなくなりますが、保障はその後も続きます。
満期と満了は言葉こそ似ていますが、意味はまったく違うものです。
終身保険に加入して満了と言われた場合は、契約が終わったのではなく、支払いが完了したという意味ですので、心配しないようにしましょう。
解約返戻金と満期保険金
死亡や病気によって支払われる保険金以外にも、保険会社から支払われるお金があります。
解約返戻金と満期保険金です。これらについて混同している方も多いので、それぞれの言葉の意味をしっかり覚えておきましょう。
【解約返戻金】
解約返戻金というのは、満期を迎える前に保険契約を解約した場合に払い戻されるお金のことです。
保険会社によっては解約払戻金と呼ばれることもあります。
解約返戻金は、保険の種類や保険の期間、また契約してからの経過年数によって異なります。
契約してからの経過年数が短ければ、解約返戻金も少額になるのが一般的です。
反対に経過年数が長ければ返戻金も高額になりますが、終身保険でない限り、返戻金が元本を上回ることはまずないと言えるでしょう。
【満期保険金】
満期保険金というのは、保険(死亡保険)に加入した方が満期を迎えたときに生きていることでもらえるお金のことです。
満期を迎えるまでに死亡した場合にもらえる保険金と同じ額のお金が払い戻されることが一般的です。
満期と満了、解約返戻金と満期保険金といった、保険においてその意味が混同されがちな言葉の意味の違いをご紹介しました。
保険に加入している方や、これから保険に加入しようと検討している方は、ここで紹介したことを参考にして、変な誤解をしないよう気を付けてください。