2018年9月18日
車両保険には「免責金額」というものがあります。
この金額を上手に設定することで保険料を安くできることもありますので、しっかりその意味を知っておきましょう。
ここでは、車両保険に加入するなら押さえておきたい、車両保険の免責金額についてご紹介します。
免責金額とは
免責金額というのは、車両が故障などをしたときに支払う修理費用のうち、自己負担しなければならない金額のことです。
たとえば免責金額を5万円と設定した場合、修理費に100万円かかるのであれば、95万円が車両保険から支払われ、5万円だけ自己負担するということになります。
いざというときの保険であるはずなのに自己負担しなくてはいけないことに違和感を覚える方もいるかもしれません。
しかし、一般的な自動車保険(対人保険、対物保険など)と車両保険は少し保険の目的としての位置づけが違うのです。一般的な自動車保険は事故の被害者を救済するための保険になります。
つまり、自分以外の人のために加入する保険ということです。
一方、車両保険は自分の車を修繕するための保険で、いわば自分のために加入するものになります。人に迷惑をかけない自己完結の保険であるからこそ、加入者もまちまちです。
保険会社としては保険加入者の公平性を保つ必要がありますから、車両保険に加入している人から多く保険料を徴収しなくてはならず、その分が自己負担額となっていると言われています。
免責金額の設定相場は?
免責金額の設定パターンは、保険会社によって異なります。
いわゆる相場というものではないですが、よくある設定パターンを以下に紹介しておきますので参考にしてみてください。
・0-10万円
・5万円-10万円
・10万円-10万円
金額が「-」によって左右に分けられているのがわかると思います。「-」の左側は、最初に車両保険を使う際にかかる免責金額です。右側は2回目以降の免責金額になります。
つまり、「5万円-10万円」であれば、最初に車両保険を使う際の自己負担額が5万円、2回目以降は10万円ということです。
免責金額の設定が低くなればなるほど支払う保険料が高くなります。
上記の例であれば、最も保険料が高くなるのは「0-10万円」です。自己負担額が減るからと言って設定を低くし過ぎると保険料が高くなりますので注意しましょう。
免責金額の設定は、まさかのときに自分がすぐに用意できる額を考慮したうえで、決めるようにしてください。
車両同士の事故で、なおかつ事故の相手が特定できる場合に、車両保険を使う際の自己負担額を0にすることができる「免0特約」という商品を用意している保険会社もあります。
これは保険期間中に起きた最初の事故で、事故の相手がわかる際に、たとえ「5万円-10万円」に設定していても、自己負担額を0にすることができるという特約です。
ただし、当て逃げで相手の特定ができない場合や、単独事故の場合は適用されませんので覚えておきましょう。
車両保険は自分のために加入する保険で、加入しないからと言って誰かに迷惑をかけることはありません。
しかし万が一のときの助けになってくれるものですので、加入を検討してみてもいいでしょう。その際は免責金額についてもしっかり考えるようにしてくださいね。